H28下水道による都市浸水対策について(国土交通省)
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浸水リスクに応じた目標設定等の計画手法の検討-埼玉県上尾市の事例-1.目標等2.主な結果①浸水想定のシミュレーション手法について•市全域を対象として、地形情報(50mメッシュ標高データ)を用いた地表面のみの簡易シミュレーションを実施。•簡易シミュレーション結果は、浸水実績との整合性は高くないことから、浸水の再現については参考程度。•地形条件による潜在的な浸水リスクは評価可能と考えられる。•表1に示す指標を排水区ごとに評価。•浸水実績、浸水危険度、人口、各種機関・施設は、指標を細分化し、重み付けを2段階で検討。•人口は町丁目等の調査区単位で調査されていることから、人口集中が適切に評価できるよう、調査区単位で人口区分ごとに重み付けしたうえで、排水区の平均人口密度を評価した。•整備目標は、既定計画(1/5)を踏まえ、1/5を基本とし、地区の重要度に応じて1/3、1/7等への変更を検討。•雨水管理方針策定段階では,下水道計画区域,計画降雨(整備目標),段階的対策方針を記載。3.まとめ•上尾市の浸水対策のニーズを踏まえた評価指標を提案し、それに基づく地区毎の浸水対策の重要度評価を試行した。4.今後の取組み方針•「効率的雨水管理支援事業」の適用も視野に、隣接自治体との連携も考慮し、市における雨水管理総合計画の検討を支援。②地域の実情を考慮した地域別の目標設定方法について③効率的雨水管理総合計画マップについて図1上尾市の評価結果表1上尾市の評価指標指標1指標2浸水実績(箇所)道路冠水床下浸水床上浸水浸水危険度(浸水メッシュ数)0cm<浸水深<20cm20cm≦浸水深<45cm45cm≦浸水深資産集積度(m2)―人口(人)人/ha<4040≦人/ha<8080≦人/ha<120120≦人/ha各種機関・施設(箇所)避難所防災関係機関医療機関福祉施設緊急輸送道路(m)―公共交通利用者数(人/日)―検討項目課題目標①浸水想定のシミュレーション手法について浸水リスクの評価にあたって、市街地全域での浸水シミュレーション実施は容易ではないことから、簡易かつ安価なシミュレーション手法が必要である。地形情報を活用した簡易なシミュレーション手法で再現性を確保する。②地域の実情を考慮した地域別の目標設定方法について地域ごとに現在、中期、長期の目標設定を行うには、目標を設定するための考え方を示す必要がある。指標を用いて地域の実情に応じたきめこまやかな目標を設定する。•指標の一般化•各指標の重み付けの妥当性を確保③効率的雨水管理総合計画マップについて地域ごとの目標等を示した効率的雨水管理総合計画マップを作成するため、記載すべき内容を示す必要がある。記載すべき情報、表現方法を整理する。34

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