SewageSummry
5/15 水質汚濁の事例

【テロップ】
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【ノート】
汚水が適切に排除され、処理されないと人口の密集する都市内では、水系伝染病である、コレラや腸チフスが発生します。 明治時代の日本では、コレラ等の世界的な流行もあり、下水道協会発行の「日本下水道史」によれば、明治10年から明治35年の26年間のコレラ患者数は、546,196人で、うち370,804人が死亡しました。 赤痢は患者数1,251,959人のうち311,830人が死亡。 腸チフスでは患者数743,936人のうち171,186人死亡と、多くの人命が奪われました。 1960年代の日本は、戦後の経済復興により飛躍的に増加した工業生産などの経済発展がありました。 人口の都市集中、工業生産の増大により適正に処理されない汚水が公共用水域へと排水され、水質汚濁が深刻になりました。洗剤による発砲や工場排水による水域の変色、栄養塩類による赤潮の発生などがありました。 東京湾の水質汚濁により発生源の工場に対する漁民の海上デモもありました。 このような深刻な公害を解決するために、1967年(昭和42年)に公害対策基本法が成立し、1970年(昭和45年)には公害国会と呼ばれる国会で水質汚濁防止法、下水道法一部改正など多くの公害防止のための法律が成立しました。