雨水通信教育システム~雨道場~ No.008
13/37

雨水通信教育システム~雨道場~2015.7月号No.008第1問基礎調査は、雨水管理計画の策定の際に基礎となる調査であり、調査項目および調査内容が、以後の雨水流出量の算定、下水道施設の能力評価の精度や施設計画および段階的整備の決定に大きく影響するため綿密に実施する必要があります。また、既に雨水計画に基づき整備を進めている地域にあっても、浸水発生頻度が高い地域や過去に大規模な浸水被害の発生した地域では、必要に応じて計画諸元や施設計画の確認及び見直しが必要となります。したがって、雨水整備状況と浸水発生の関連性を鑑み、目的に応じた基礎調査とすることが肝要となります。雨水管理計画策定に必要な基礎調査を行う際に、下記の中から不適当であるものを選びなさい。【問題】(基礎問題)①下水道の雨水排水施設が未整備の区域であっても、何らかの施設により雨水は排除されていることから、下水道で整備していない既存施設の断面・能力や計画諸元、管理区分等についても調査する必要があります。②過去の浸水被害については、被害状況(浸水区域・被害額等)や被害の生起日、降雨の状況、放流先河川等の状況を整理しておく必要があります。ただし、下水道計画降雨を超える降雨に対しては、対策を実施する必要がないため、調査も必要ありません。③流出解析モデルによる浸水シミュレーションを実施する際には、近年10年程度について時系列での浸水要因等の詳細なデータを収集する必要があります。④河川が放流先の場合には、河川の流下能力、高水位、河床高等の計画と現状を把握するとともに、河川整備計画についても把握が必要になります。また、海域が放流先の場合には、高潮対策に配慮するため、さく望平均満潮位や既往最高潮位を把握する必要があります。日本水工設計(株)の協力により作成導入編13

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です