雨水通信教育システム~雨道場~ No.010
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「平成27年度第2回下水道場」及び「第2回雨道場」の合同会議の2日目(9/11)には、東京都のご協力により、渋谷駅の再開発にあわせた浸水対策の現場見学をさせていただきました。雨水通信教育システム~雨道場~渋谷駅の再開発にあわせた浸水対策について紹介します2015.11月号No.010現場見学の様子(9/11)渋谷駅周辺は、谷地形であり、降雨時の雨水が貯まりやすく、平成11年8月には地下街への浸水被害も発生している。また、近年多発しているゲリラ豪雨により浸水被害のリスクが高まる中においては、大規模地下街への雨水の侵入を防ぐ対策が急務となっている。このため、西口には、平成18年に渋谷駅西口貯留管が整備され、引き続き、東口においても、渋谷駅街区土地区画整理事業に併せて、雨水貯留池の整備が計画された。雨水貯留池は、渋谷駅の東口駅前広場の地下に計画され、約4000m3の雨水を一時貯留することが可能な施設である。渋谷駅東口は、現在50㎜/hの降雨強度までの雨水は既存の下水道施設での処理が可能であるが、今回の雨水貯留池の整備により、集水エリア約14haにおいて75㎜/hの降雨強度に対応した設計となっている。集水エリア内には6か所の取水ポイントが計画されており、既存のマンホールを改造して、50㎜/hの降雨強度までの雨水は既存の下水管に、50㎜/h以上の降雨強度の雨水は新設する管径1100㎜の取水管に流れるようにし、取水管を介して雨水貯留池に水が貯まる仕組みとなっている。なお、浸水対策のPRや防災意識を啓発などを目的として、昇降階段の設置を行い、見学者対応が可能な施設としての整備も予定されている。2015年9月末時点で、雨水貯留池の雨水が貯まる部分の地下躯体については施工済みとなっている。今後は、地上までの地下躯体の立上げを行い、内部の機械・設備工事と、雨水貯留池に接続する取水管、排水管の工事が行われる予定である。雨水貯留池の供用開始は、2020年のオリンピック・パラリンピック前を目標とされている。5

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