雨水通信教育システム~雨道場~ No.12
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【問題の回答・解説・基礎知識の学習】(ケーススタディー)河川以外の水路等の排水系統が、浸水被害軽減に効果を発揮しています。このような既存水路等の能力を評価し、更なる相乗効果が発揮できるよう下水道の整備を行うことで、浸水被害の解消・軽減を図ることができると考えられます。これまで見込まれていなかった既存水路の排水能力を考慮した下水道計画を策定する場合、既存水路において必要な調査・検討の手順・内容を参考として以下に示します。なお、調査・検討内容は地域の実状に応じて省略または追加を要する場合があります。㈱東京設計事務所の協力により作成※問題の回答・解説は、あくまで問題作成者の見解であり、個別の事象を適切に解決できるものとは限りません。【既存水路の現況調査】•既存水路の管理者と利用状況•既存水路の排水系統(位置、流向等)•構造(形状、高さ、粗度係数等)•土砂等の堆積状況•水路の劣化状況【集水域の調査】•測量や数値地図等による既存水路の集水域の調査•側溝や在来管等の接続状況の調査【構造的な健全度の評価】•構造的に健全であり現況のまま活用?•破損や腐食等の損傷、または著しい土砂堆積等により改修が必要?【排水能力の評価】•集水域及び排水系統と構造から既存水路の排水能力を評価【既存水路の活用方法の検討(改修の要否)】•排水能力と構造的な健全度から、既存水路の活用(現況のまま活用、能力不足のため増強が必要、損傷や土砂堆積等により改修が必要等)について検討【既存水路の活用方法の検討(下水道との接続検討)】•下水道計画に対して既存水路をどのように見込むか、下水道管と既存水路の高さ関係や、流向、既存水路の排水能力を考慮して検討•既存水路からの放流について、放流先の河川管理者との協議・調整参考文献ストックを活用した都市浸水対策機能向上のための新たな基本的考え方平成26年4月(ストックを活用した都市浸水対策機能向上検討委員会)雨水通信教育システム~雨道場~2016.3月号No.01222導入編

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