雨水通信教育システム~雨道場~No.13
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◆平成27年度に国土交通省が実施したFS調査を参考に、検討フローの例を以下に示します。雨水通信教育システム~雨道場~雨水管理総合計画について(平成28年度~)(2/3)62016.5月号No.013(1)基礎調査雨水管理総合計画の策定にあたり、以下の資料等を収集①浸水被害実績⑥河川等整備状況②降雨記録⑦地形・地勢等状況③河川水位⑧地下空間の利用状況④雨水管渠整備状況⑨水位計等の設置状況⑤下水道計画⑩評価指標に係る施設情報浸水リスクや都市機能集積状況等を踏まえ、既定の下水道計画区域にとらわれず、浸水対策を実施すべき区域を明確化するため、市内全域を対象として検討を実施※浸水被害の軽減を図る必要がないことが明らかな地域は、この段階で検討対象区域から除外することも考えられる。(2)検討対象区域の選定①地域(ブロック)分割下水道計画区域⇒既定の排水区をブロック分割下水道計画区域外⇒地形情報を基に、計画区域内排水区と概ね同等の面積となるよう流域界を作成し、ブロック分割既定の下水道計画区域②浸水リスクの想定地形情報(国土地理院メッシュ標高データ)を基に、簡易シミュレーションを行い、浸水危険度の高いエリアを想定<シミュレーション条件>●標高データ:50mメッシュ●降雨量:100mm●浸水想定:水深20cm未満道路冠水相当水深20~45cm未満床下浸水相当水深45cm以上床上浸水相当床上浸水床下浸水道路冠水(3)浸水要因分析と地域ごとの課題整理地形的な要因水利慣行による要因河川と水路による要因・ 地形が低平で、潮位より低い地域が広がる。・ くぼ地地形で浸水している。・ 潮位が高く、自然排水できない時間帯がある。・ 緩勾配で低平地のため排水に時間がかかる。・ 水門や堰の操作で排水が影響される。・ 上下流間で施設操作の取り決めがある。・ 用排水を兼用とした水路の通常水位が高い。・ 市街地水路が未整備で、流下能力が不足している。・ 排水先となる水路が未整備。・ 道路側溝等の小排水路に頼っている。・ 河川・水路内に泥土が堆積し、排水能力を阻害している。③地域ごとの浸水要因分析基礎調査と浸水リスクの想定から、地域ごとの浸水要因を分析する。(4)地域ごとの雨水対策目標の検討①評価指標の設定地域の実情に応じたきめこまやかな目標を設定するため、指標を用いて地域(ブロック)の評価を実施道路冠水床下浸水床上浸水0cm<浸水深<20cm20cm≦浸水深<45cm45cm≦浸水深人口<40人/ha40人/ha≦人口<80人/ha80人/ha≦人口<120人/ha120人/ha≦人口避難所防災関連機関医療機関福祉施設緊急輸送道路(m)公共交通施設(箇所)公共交通利用者数(人/日)評価指標浸水実績箇所数(箇所)浸水危険度人口密度(人)各種機関・施設(箇所)排水区面積(ha)資産集積度(m2)②指標の評価設定した各指標について、AHP(階層分析法)により重み付けを考慮し、評価を実施目的・・基準2・・代替案・・基準1・・排水区の重要度の評価浸水実績綾瀬川第1排水区浸水危険度綾瀬川第2排水区資産集積度人口密度各種機関・施設箇所数緊急輸送道路地区外40公共交通施設地区外4120≦浸水深<45 45≦浸水深0<浸水深<20 防災関係機関医療機関避難所福祉施設40≦人/ha<80人/ha<4080≦人/ha<120120≦人/ha床下浸水床上浸水道路冠水②-1階層構造作成②-2一対比較目的と基準を基に相対的に評価②ー3重み付け計算AHPによる重み計算を実施0.00000.05000.10000.15000.20000.25000.30000.35000.40000.45000.5000重み対象地域(ブロック)においては、「浸水実績」が重要な指標として評価された

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