雨水通信教育システム~雨道場~ No.14
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【問題の回答・解説・基礎知識の学習】(基礎知識)雨水通信教育システム~雨道場~㈱日水コンの協力により作成第1問の回答・・・②、④12①適切【解説】③適切【解説】④不適切【解説】②不適切【解説】観測情報は継続的に蓄積していくことが重要であり、蓄積した観測情報を分析することにより、今後の浸水安全度の向上に寄与するものと考えられる。なお、観測情報については、活用しやすいように情報保存形式の統一等を図り、一元管理していくことが望ましい。設置後においては、センサへの異物の付着や流下物の衝突による破損等による観測の不具合を考慮し、定期的にメンテナンスを実施し、観測精度の確保等、確実な情報取得に心掛ける必要がある。また、現地にバッテリーやロガーを設置する場合には、定期的なバッテリー交換やロガーからのデータ抽出を行う必要がある。なお、近年では、施設制御や情報提供等への活用にあたり、計測値を遠隔地において確認できるシステムも開発されており、同システムにおいては、欠測等の不具合に対する即時把握も可能である。水位計の観測方式には、圧力式、電波式、超音波式などいくつかの種類があり、それぞれ特徴がある。各観測方式や機器自体の特徴を把握し、観測目的、観測項目、精度、設置条件等を加味して選定する。各観測方式の概要を下表に示す。観測精度については、設置する水位計の各仕様で異なることから、選定時に留意する必要がある。また、観測精度については、水位計自体の精度の他、観測間隔によっても影響される。観測間隔についても、各機器の仕様が異なるため確認する必要がある。観測間隔は、シミュレーションを想定した場合、降雨観測データの提供間隔が10分間隔(あるいは5分間隔)程度であることを踏まえると、最小の観測間隔は5分程度で良いものと考えられる。ただし、例えば、施設運転制御に活用する場合や観測情報を水防管理者等への情報提供に活用する場合には、水位上昇速度を加味して細かく観測間隔を設定する等、観測目的に応じて、水位上昇開始時間及び上昇速度、上昇水位が確実に抑えられよう考慮する必要がある。最低限、水位を観測することを基本とする。観測にあたっては、観測情報の活用レベルを考慮し、目的に応じた観測項目を整理する(下表参照)。なお、放流先河川等による背水の影響がある箇所では、水位のみでは、背水の影響の有無についての把握が困難であるため、水位上昇時における流速を確認することが望ましい。観測項目目的活用レベル①ピーク水位のみ<計画時>・シミュレーション検討精度向上<運用時>・対策施設被害軽減機能確認概略詳細②ピーク水位とその発生時刻同上③水位時系列<計画時>・シミュレーション検討精度向上<運用時>・施設運転制御・情報提供・対策施設被害軽減機能確認参考資料:「下水道管きょ等における水位等観測を推進するための手引き(案)」平成28年4月国土交通省水管理・国土保全局下水道部種別測定原理概要圧力式投込圧力式水圧を受圧部で受け大気圧との差から水位を求めるダイヤフラム圧力式水圧をダイヤフラムの歪みで感知し、大気圧との差から水位を求める気泡式気体を放出し、その圧力を測定して大気圧との差から水位を求める超音波式空中超音波式空中から超音波を水面に当てて水面までの距離を求める潜水超音波式水中から超音波を水面に当てて水面までの距離を求める電波式電波を水面に当てて水面までの距離を求める接点式センサの浸漬状態を電気的に感知して水位を求める画像式画像から水位を求める2016.8月号No.014

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