雨水通信教育システム~雨道場~ No.003
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雨水通信教育システム~雨道場~ストックを活用した都市浸水対策機能向上のための新たな基本的考え方(最終とりまとめ)2014.5月号No.003「ストックを活用した都市浸水対策機能向上検討委員会」では、これまでの浸水対策の考え方を成熟化させ、ストックを活用し、ハード対策・ソフト対策を組み合わせた、より効果的かつ効率的な浸水対策の確立及び実施について審議を重ねて、平成26年4月9日に最終とりまとめを公表しました。その一部をご紹介します。ストックを活用した都市浸水対策機能向上のための新たな基本的考え方(最終とりまとめ)【ストックを評価・活用という新たな思想と施設情報・観測情報等の活用の原則化】「雨水通信教育システム雨道場の創刊号では中間とり下水道浸水対策計画策定マニュアル(案)に準じて、計画を「降雨(外力)」主体ではなく「人(受け手)」主体の観点から評価すべきで【水害要因に応じたきめ細かなハード・ソフト対策の評価の留意事項】「雨水通信教育システム~雨道場~」の創刊号では、中間とりまとめ(平成26年1月9日)で示された、新たな基本的考え方を紹介したところです。最終とりまとめでは、この基本的な枠組みの導入にあたって留意すべき事項等をとりまとめました。最終とりまとめは国土交通省HPで公表しています(外力)」主体ではなく、人(受け手)」主体の観点から評価すべきである。その場合、地下空間における「生命の保護」や幹線道路の交通支障等の「都市機能の確保」、床上浸水被害等による「個人財産の保護」の観点から、浸水深のほか、その地域の実情や視点の特性に応じ最終とりまとめは、国土交通省HPで公表しています。URL:http://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/mizukokudo_sewerage_tk_000314.html護」観点から、浸水深ほか、そ地域実情や視点特性に応じて、自助活動のためのリードタイム確保の観点から、浸水開始時間や浸水被害軽減の観点からの浸水継続時間も評価軸とすべきである。【水害要因分析の対象とする計画を上回る降雨の設定の留意事項】地域の実情やPDCAの観点等に応じて評価軸上回る降雨の設定の留意事項】■水害の要因分析の対象とする計画を上回る降雨の設定長期の目標となる過去に観測した最大規模の降雨量が望ましいことを考慮した上で、近傍の既往最大降雨やこれまでの事業継続性等観点から地域実情を踏まえ降雨量を設定す浸水深浸水開始時間・・・自助のリードタイム浸水継続時間・・・浸水被害の軽減【水害の要因分析や防災減災に活用するためのの継続性等の観点から、地域の実情を踏まえて降雨量を設定することが望ましい。■降雨の時間分布の考慮降雨の継続する時間の特性により下水道管渠網にとてボト【水害の要因分析や防災・減災に活用するための施設情報や観測情報の留意事項】■施設情報今後は、下水道台帳による調製等に加え、一定規模以上の浸水被害が生じた事象の施設操作情報を蓄積すべきである構造物情報や水降雨の継続する時間の特性により、下水道管渠網にとってボトルネックになる箇所が異なることから、降雨の実績の時間分布を考慮すべきである。強い降雨の継続する時間・・・ボトルネック個所が変化が生じた事象の施設操作情報を蓄積すべきである。構造物情報や水理情報のほか、流出率等の浸水シミュレーションに必要な情報を統合化された電子情報として蓄積すべきである。■観測情報2局所的大雨による浸水台風・前線性降雨による浸水■観測情報下水道管理者自らが、下水道施設の運転操作、施設計画の整備や優先順位等への反映のために、これまで観測してきた情報に加え、基本的な枠組みの導入にあたって、新たな観測情報が求められている。

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