雨水通信教育システム~雨道場~ No.003
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雨水通信教育システム~雨道場~2014.5月号No.003コラムコラム下水道雨水管理計画の下水道雨水管理計画のPDCAPDCAに関する一考察に関する一考察公益社団法人公益社団法人日本下水道協会日本下水道協会人生がしばしばそうであるように、偶然の行きがかり、勢いとしか言いようのない、どうにも説明がつかない熱情が、歴史を動かすことは少なくありません。過コラムコラム下水道雨水管理計画の下水道雨水管理計画のPDCAPDCAに関する一考察に関する一考察~「雨水版」~「雨水版」BCPBCPの策定を目指して~の策定を目指して~(1/2)(1/2)公益社団法人公益社団法人日本下水道協会日本下水道協会技術研究部部長技術研究部部長片桐片桐晃晃雨水管理計画の検討、うも説明な熱情、歴史を動す少なくありま。過去を眺めながら、今を生きるヒントが見つけられないでしょうか。どうも個人で判断せずに不和雷同するところがあります。判断を迫られたときに、個人で判断することが少ない、他人がなんと言うかを見回すことが多くありませんか。昔は「アンテナ」、今で言うと「レーダー」が弱いかもしれません。起きるとわかっていても最悪の事態について考えることをやめてしまう起きて困ることを直視①重点的な対策地域及び段階的な対策レベルを検討する。(リスクマネジメントの導入)・地域の特性や気象状況(ゲリラ豪雨等)等に合わせて、重点化及び段階化を考慮してレジリエントな雨水管理計画を定める雨水管理計画の策定にあたっての留意事項雨水管理計画の検討時間軸:短期、中長期地域:重点化地域→段階的拡大地域特性や気象状況等を踏えた重点的な対や段階的な対策レベルの目標設定計画を上回る降雨に対する防災と減災の組合せによるBCP目標の達成(ベンチマク:浸水開始時間浸水深浸水時間)リスクマネジメント・アセット(ストック)マネジメント・BCP全体の調整ていても、最悪の事態について考えることをやめてしまう。起きて困ることを直視せずとりあえず目先のことをやる、几帳面で真面目でその一面困ったところがある、寺田寅彦が言う「災害は忘れたころにやって来る」が身にしみていません。平成26年4月にストックを活用した都市浸水対策機能向上検討会から計画を上回る降雨に対応するため「ストックを活用した都市浸水対策機能向上のためントな雨水管理計画を定める。②既存ストック(他事業を含む)の能力評価を前提にする。(アセット(ストック)マネジメントの導入)・河川、水路、道路排水施設等の他事業のストックを含む既存ストック全体の都市浸水対策機の能力評価を前提として、機能向上の次のスプに踏み出す必要がある都市浸水対策機能向上プラットフォーム従来型の手法による検討新たな原則による検討雨水排除計画(合理式を主体とする)+雨水流出抑制施設計画既存ストックハード対策(改築ICT等にコミュニケーソフト対策自助支援等(ベンチマーク:浸水開始時間、浸水深、浸水時間)全体像の新たな基本的考え方」が提言されました。これを踏まえ、私は、下水道計画・設計指針2009年版に導入された「雨水管理計画」の再設計とフィージブルなPDCAサイクルの再構築を検討する必要があるとともに、「雨水版」BCPの策定が重要であると考えています。テップに踏み出す必要がある。③計画を上回る降雨を対象に照査することにより、浸水被害の最小化等を図る。(「雨水版」BCPの導入)・改築や付加的施設等による「防災」(ハード対策)と、リスク情報等の提供や自助活動等による減災(ソフト対策)を組み合わせて、雨水版雨水流出抑制施設計画(貯留施設、浸透施設等)の能力評価築・付加的施設等)によるリスクーション等(情報提供や等)整備水準:~確率51110計画降雨計画を上回る降雨ストックを活用した都市浸水対策機能向上のための新たな基本的考え方(平成26年3月)を踏まえ、今後、雨水管理計画のあり方については、以下のことに留意する必要があると考えます。雨水管理計画策定にあたっての留意事項BCPの観点から、浸水被害の最小化と迅速な復旧を図る。100%計画降雨に対して、100%都市浸水機能が発揮される状態を図-1 浸水対策に係る防災と減災の概念図(BCP曲線)(BCP曲線)①リスクマネジメントの導入②アセット(ストック)マネジメントの導入③「雨水版」BCPの導入今回は、このうち③「雨水版」BCPの導入の必要性について考察します。「雨水版」BCPとは従来型の手法による検討に加えストックの評価・活用という新た都市浸水対策機能防災減災時間100%都市浸水機能が100%より低下するということは、計画を上回る降雨により、になることを示す。ウェットな状態と定義する。ドライな状態※計画を上回る降雨量計画降雨に対する100%の機能都市浸水対策機能減災(BCP曲線)※1※2版」BCPとは、従来型の手法による検討に加え、ストックの評価活用という新たな原則による検討を実施することにより、防災(付加的施設等のハード対策)と減災(地域防災力の向上等のソフト対策)の組み合わせで、発災時に浸水から人命を守り、都市機能の早期復旧・継続を目指すものです。(1)「雨水版」下水道BCPの必要性間※ドライな状態の定義をどうするか?(都市により異なる)雨水接続桝雨水集水桝(計画降雨に対して、サービスエリア(排水区域)がドライな状態)回降雨防災t0防災と現在の組み合わせにより浸水対策機能の早期の復旧を図る。計画降雨に対して都市浸水対策機能が100%発揮される状態を、ここでは都市のサービスエリア(排水区域)が「ドライな状態※」と定義します。都市浸水対策機能が100%より低下するということは、局地的な大雨等の計画を上回る降雨(1)雨水版」下水道BCPの必要性〈ケース1〉本管の満管状態or ●割水深(都市の雨水設計基準による)〈ケース2〉雨水桝からバックウォーターしない水深(ex) 0.6m位)〈ケース3〉動水勾配が地表面以上に出ない〈ケース4〉その他()浸水時間(湛水時間)t0t1時間T※1ドライな状態※2ウエットな状態

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