雨水通信教育システム~雨道場~ No.003
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雨水通信教育システム~雨道場~2014.5月号No.003コラムコラム下水道雨水管理計画の下水道雨水管理計画のPDCAPDCAに関する一考察に関する一考察により、都市機能が麻痺するおそれのある「ウェットな状態」になることを示します。浸浸水深=ウエットな状態←「防災」の目標を超過コラムコラム下水道雨水管理計画の下水道雨水管理計画のPDCAPDCAに関する一考察に関する一考察~「雨水版」~「雨水版」BCPBCPの策定を目指して~の策定を目指して~(2/2)(2/2)す。図1のように、縦軸を「都市浸水対策機能」、横軸を「時間」とした場合、今後、このような計画を上回る降雨に対して、「防災(ハード対策)」により、被災後にも機能を発揮するレベルを向上させる取組(上向きの矢印)とともに、「減災(ソフト対策等)」により、被災後の早期の復旧を図る取組(左向きの矢印)を推進する必要がありますがそためは都市機能が麻痺する時間を短縮するため水深Hネットワークやバイパス化等によるスムーズな排水地先排水施設の増設(飲み込む、取り込みをよくする)を超過必要がありますが、そのためには、都市機能が麻痺する時間を短縮するための事業継続計画(BCP)の策定が望まれます。今後、計画を上回る降雨により「ウェットな状態」になることを想定する際には、ポンプ設備等の効果的な制御(運転管理)+浸水開始時間=減災の準備時間の確保浸水時間宅内や地下等への雨水流入抑止(2)「防災」と「減災」の効果を示す新たなベンチマークの導入の必要性今後、計画を上回る降雨によりウェットな状態」になることを想定する際には、これまでの「浸水深」に加え、「浸水開始時間」や「浸水継続時間」の概念の導入が必要であると考えます。例えば、事業継続計画(BCP)を策定する過程で、土嚢や止水板の設置等に係る時間や避難情報を提供する時間の確保の必要性に迫られる場合がありますこうした減災対策の準備の時間を確保するためにド対策により浸水開時間Tt1t0時間の確保浸水時間す。こうした減災対策の準備の時間を確保するために、ハード対策により浸水開始時間の延伸を狙った対策が必要です。また、都市機能を速やかに復旧し、二次的な被害の発生を防止するために、浸水継続時間を短縮するなどの対策も考えられます。(図-2)このように防災対策として、浸水深を床上浸水被害以下に低減するという目標仮設排水ポンプや照明機器等を備蓄し、迅速な出動体制の整備①土のうや止水板の設置等②情報提供・内水ハザードマップ等・気象情報・水理情報等(リアルタイム情報)・スムーズな避難行動減災対策自助の強化⇓地域防災力の向上のように防災対策として、浸水深を床浸水被害以下に低減するとう目標以外にも、事業継続の観点からリスクマネジメントを行う目標設定が重要です。おわりに(普段のリスクコミュニケーション)防災対策⇔ (浸水開始時間の延伸,)浸水深・浸水時間の縮減図-2浸水深と浸水時間の関係と対策イメージ分かる「仕方がな放おくか「やぱりそれは人命が失われる能性が否定きなからやれる対策はやろうとうが大分かっているのに「仕方がない」で放っておくか、「やっぱりそれは人の命が失われる可能性が否定できないから、やれる対策はやろう」というのが大きな分かれ目だと思うのです。他人事と考えて、「仕方がない」で放っておくのか、「人の命が失われるおそれがあるから、やれる対策はやろう。」となるのか。それが生き方の分かれ目と思うのです。それこそ「無私の日本人」が問われているのかもしれません。ストックを最大限活用した雨水管理計画を策定すること、それを踏まえた「雨水版」BCPを構築することは、計画降雨対応のみならず、局地的な大雨等の計画を上回る降雨に対する都市浸水機能が向上し、下水道の底力によって地域の浸水安全度が向上することに繋がると信じています。浸水機能が向上し、下水道の底力によって地域の浸水安全度が向上することに繋がると信じています。今回は、「雨水版」BCPの構築という考察のみをご紹介しましたが、これをきっかけの一つとして、雨水対策を一緒に考察していただければ幸いです。

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