雨水通信教育システム~雨道場~ No.005
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雨水通信教育システム~雨道場~2014.10月号No.005コラムコラム合理式による計画・設計論について合理式による計画・設計論について一般社団法人コラムコラム合理式による計画・設計論について合理式による計画・設計論について1.雨水排水施設の設計と解析手法の変遷全国上下水道コンサルタント協会正会員(株)日水コン下水道事業部東部計画・管路部服部貴彦部長下水道事業部東部計画・管路部雨水排水施設の設計と解析手法の変遷について、英国での例を図1に簡単にまとめてみました。現在、設計公式として知られているものは、19世紀の半ば以降に提案されてきたこ1.雨水排水施設の設計と解析手法の変遷中間幸生担当部長ました。現在、設計公式し知られるもは、世紀半ば以降提案されきたとがわかります。Kutter公式(1863)やManning公式(1898)など、我々になじみのある平均流速公式などもこの時代の観測値を用いて提案されました。流速や降雨量の測定技術がようやく実用化されるようになった時代でもあるからですうやく実用化されるようになった時代でもあるからです。この頃、我が国では明治維新の時代であり、助っ人外国人技師による技術導入が行われました。クッター公式や実験式が未だに使われているのは、この時代の名残りです。2.合理式の登場合理式の採用は米国ではKuichling(1889)の論文英国ではLloyd-Daviesの論文合理式の採用は、米国ではKuichling(1889)の論文、英国ではLloyd-Daviesの論文(1906)がその端緒とされています。我が国では当初は実験式が導入されていましたが、大正3年(1914)に東京市の設計公式として初めて合理式が導入されました式として初めて合理式が導入されました。その後に出現した手法としては、貯留施設の設計に必要なハイドログラフ法、浸水現象の再現に必要な管内不定流モデルや地表面氾濫解析モデル等がありましたが、雨水管渠の断面を決定する設計手法としては未だに不動の地位を確保しており、合理式に変わる設計手法は提案されておりません。。9

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