雨水通信教育システム~雨道場~ No.12
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6雨水通信教育システム~雨道場~2016.3月号No.012都市型水害軽減に向けた土壌改良による流出抑制技術の構築(平成27年度~)(技術の特徴,優位性)☆竹林の放置による里山の機能の劣化は全国的な課題となっており、竹の伐採後の処分を課題としている自治体は多い。本研究は竹林化の課題にも貢献可能。☆材料の入手が容易であり極めて簡便な方法であるため、施工が安価で容易に行うことが可能。☆都市に残された浸透域に導入できるため施工の候補地が多いこと、表層を浸透性舗装材とすることで強度を必要とする場所(例えば、グラウンド、歩道)でも導入できる。【土壌改良による流出抑制の概念】【土壌改良材】土壌の浸透量を向上させ流出量を抑える(青⇒緑)①臨界飽和に達するまでの時間(湛水発生までの時間)を遅らせる(tp→tp’)②最終浸透能を向上させる(fc→fc’)竹チップ竹炭腐葉土【流出モデルを用いた土壌改良及び雨水タンクの設置による流出抑制効果の検証】(対策)①雨水タンク設置各戸に屋根面積×0.1mの容量②土壌改良浸透域に対して腐葉土30%混入(効果)対策箇所近傍及び上下流に対して流出抑制効果がみられた“コミュニティ治水”により地先の安全度向上が可能これらの材料の混合による浸透能の大幅な改善を冠水実験、散水実験により確認fcfc’研究代表者厳島怜(九州大学持続可能な社会のための決断科学センター助教)共同研究者浜田晃規(福岡大学工学部社会デザイン工学科助手)技術の概要都市に残された浸透域(土表面)の浸透能力、保水能力を強化することで、下水管渠や河川に流入する降雨を減少させ都市型水害を抑制する技術を構築する。浸透、保水能力を強化する材料として、竹炭、竹チップ及び腐葉土に着目し、これらを混合した土壌の保水、浸透特性を定量的に評価する。また、これらの改良土壌や雨水貯留浸透施設を都市流域に実装した場合の小集水域の流出抑制効果を流出モデルを構築し検証する。

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